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★2006/12/22 (Fri)
松子の人生の終着点。
「嫌われ松子」の一生、果たして本当に幸せだったのか……。

洋一はある神父と出会います。
……赤木でした。
私がずっと気になっていた、幸せに過ごしているかと案じていた赤木でした。
……赤木は洋一と松子との仲を知っていたんでしょうか。
赤木はずっと洋一の履歴を見ていました。
赤木は洋一に説きます。
運命を、そして洋一自身がすべき事を。
……切ない、とはちょっと違うんですよね。
何と言うか……うーん……。
洋一は赤木と出会い、自分が今出来る事を考えています。
そして赤木は……知ってたんですね、洋一と松子のことを。
そして赤木の元に洋一から手紙……なんなんでしょう、こういう時にこそ「運命」という言葉を使うんでしょうか。
安っぽい愛の言葉ではなく、人間にはどうすることもできない、それこそ神の手によって引き合わされてしまった時にこそ。
そして、洋一の決意を知った赤木は感慨深く、一人つぶやきました。
神父としてではなく、かつて一人の女を愛した男として。

2006年。
つまり今年。
洋一がようやく出所。
松子は……いったいどうなったんだ、これは。
何故かいきなり「嫌われ松子」になっていました。
そして現在の明日香は妊娠した事をめぐみに相談します。
うーむ。
松子は「14才の母」のように、反対されても一人で生む決意があったんですよね。
でも14才の母と違うのは、あっちはなんだかんだ言っても家族の助けを借りて産もうとしましたが、松子は本当に一人で産んで、そして育てようとしてたんだなあ……。
本当に、一生続ける覚悟なんだなあ。
そして犯人逮捕の知らせが。
そこで明日香、めぐみ、洋一、そして養護学校のシスターが一堂に会します。
シスターもさあ、自宅静養じゃなくて療養施設に入れてあげなさいよ……そっちの方が助かる確率高かったじゃないのさあ……。
松子は覚せい剤の後遺症でズタボロになって嫌われていったんですねえ。
んー……。
松子は抗鬱剤も飲んでたのか。
……私も飲んでるんだよなあ(苦笑)
松子は思いなおし、一度は捨てためぐみの連絡先を書いた名刺を探しに行きます。
と、名刺を探す松子にガキが……ああ、こいつらが殺しに来たのか……と思ったら養護学校の生徒!?
あれ。一緒にその名刺を探してくれてるのか……。
良い人間に育ったねえ。
松子のやった事は無駄じゃなかったんだなあ。
これだけでも松子が生まれてきた事には意味があるな、うん。
……あ。
えー犯人は窃盗団かよー。
…とは言え。現実的にはそういった事象があるんでしょうし。
ドラマティックではなくても、そういう事ってあるんだろうなあ……と。
あ。まだ死んでないのか。
何とか家まで帰った松子。
走馬灯のように、今までの人生を振りかえり始めた松子。
……あかん、松子の傍らにパトラッシュがいるぞ!(同ネタ多数)
松子が最期まで持とうとした遺品。
洋一への腕時計。久美への貯金通帳。洋一への貯金通帳。
……そこにあったのは、松子自身のためのものではなく、松子の大事な人のためのもの。
松子の人生は、大事な人を愛し続けた人生。
そして、大事な人を愛し続けるだけの人生でした。


……まあ後味を良くするためには幽霊を出してこなきゃ仕方ないか。

そして明日香は、実家へと戻り。
……妊娠の件も上手く行ったのか。
14才とは覚悟が違うな、うん。
おや、めぐみと……笙か?
めぐみも粋な計らいだな。
つかあんなにブラザートムの息子ってカッコ良かったか。
なんか急にしっかり見えたんだが。
笙は明日香と一緒に生きていくと……と、ここでいつもの松子の転機の時に必ずかかっていたテーマが。

最後のシーンを見て感じたのは。
松子自身は幸せな人生だったんだろうなあ。
でも。
松子と関わってきた人達には悲しみが残ったんだよなあ。
……本当に、第三章の時点で赤木と一緒に生きていったらなあ。
覚せい剤を使う事も無く、生き長らえただろうになあ……。

しかし一人の人間の一生を見続け、そして死を見届ける事がこんなに辛いとは……。
願わくば、これからの明日香と笙と洋一とめぐみと赤木に、幸多からん事を。

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